今思えば、あの時のちょっとした違和感が認知症の始まりだった。
違和感があるときは初期症状かな?と疑ってみる
医師に認知症と診断される2年半前、一緒にアメリカのシアトルに旅行に行ったときのこと。
その時にはじめて少しの違和感があった。
今思えば、あの時が認知症予備軍(MCI)だったな、と思う。
※MCIとは
正常な状態と認知症の中間であり、記憶力や注意力などの認知機能に低下がみられるものの、日常生活に支障をきたすほどではない状態
認知症の症状は個人差があるので、ここではあくまでも私の母の最初にでた症状をあげてみます。
- 焦燥感に駆られる
- 失くし物が多い
この2つが旅行の間に感じられた。
「ん?めずらしいな・・どうしたのかしら?」
明らかにおかしいと言うわけでもなく、ほんのちょっとだけの違和感。
だからつい、見過ごしてしまった。旅行を楽しみたいという気持ちもあったし。
母は、今までに海外旅行は何度も行っていたし、72歳の割には英語も多少は話せた。
そう言えば、33年前位に「駅前留学」で英語を習ってたんだっけ(笑)
それなのに、今回は「あれれ??どうした?」と感じるくらい、
落ち着きを失ったり、慌てたり、焦ったり、
その焦りから、苛立ちや不安が出てイライラ…●~*
普段、穏やかな母だったから余計に感じた違和感。
具体的な焦りや失くし物はこんな感じデス。
いきなり!? ”きっちり計画を立てる派” に変身!
旅行やお出かけの時は、”行き当たりばったり派” VS ”計画を立てる派”のどちらかに分かれると思うけれど、
私はめちゃくちゃ"行き当たりばったり派"😊
母も、私ほどいい加減ではないけれど、少なくともきっちり計画を立てる派ではなかった。
特にこの時の旅行は、既にシアトルの大学に通っていた息子(母にとっては孫)と待ち合わせていたので、
息子にお任せして、おススメのレストランや、行く場所などは考えてもらっていた。
ホテルでその日の午後のプランをいくつか出してもらい、それについて話していたとき、
「ねえ!結局、何時にホテルをでて、何時にどこに行くの?私にもタイムスケジュールを教えてくれないと困る!」
と急に怒り出した💦
え・・?なんでそんなことで怒るの?
以前の母なら、「○○(孫の名前)ちゃんにお任せするわ~😊」なんて、言ってたはず。
結局、Uber(ウーバー)で行くこと、何時に○○のレストランで食事する等を丁寧に息子が話していたけれど、
理解はできていなかった様子。そりゃそうだ、シアトルのことをよく知らないんだから笑。
でも、認知症の症状として、予定を忘れたら大変!と不安になってしまうことがあるようです。
もしかしたら、私の知らないところで、
それまでにも時間や約束を忘れそうになったりするなどの症状があったのかもしれません。
母にとって大事なものはたくさんある
今回特にびっくりしたのは、旅行へ行く前の準備!
なんと!出発の1カ月も前からスーツケースをだして、詰め込み始めた。
それで、頻繁に「あれが必要ね、これも必要じゃない・・?」と電話がかかってくる。
結局、旅行の前日まで、出しては入れ替えたり、入れる位置を変えたりしていたよう。
その当時の私は、「よっぽど旅行がたのしみなのね~」と、あまり深く考えていなかった。
そしていざ、旅行が始まると・・
- 「お土産を買うリストのメモがない💦」
- 「サングラスがない💦」
- 「入れたことは確実だけど何処に入れたのか忘れた💦」
他にもいくつか、見つかったり、結局見つからなかったりで、まあ落ち着きがない。
まあ、普通に考えて、何度も出し入れしたり、入れる位置を変えたら分からなくなるしね・・。
結局、お土産リストのメモは見つからず、ホテルの部屋にあった紙にまた書き出して、
昼間に買い物したものと付け合わせをしながら「これは○○さんの分で、こっちは・・・」とチェックをしていた。
私はさっさと寝てしまったが、小一時間はお土産チェックをしていたと思う。
その時は嬉しそうにしていたので、特になんとも思わなかったけれど、
お土産チェックに普通はそんなに時間がかからないはず。
スーツケースの出し入れも、お土産チェックも、何度も何度も確認しないと不安だったのだろうなと思う。
それとも、何度もチェックしているという認識もなかったのかなあ??
でもこの”失くし物”については、まだまだ序章にすぎなかった===
「探し物はなんですか~♪」のオンパレードが待っていた。